『失われたモノを求めて ―不確かさの時代と芸術』刊行記念トーク
「モノ=作品はいま、いかに可能か?」池田剛介×星野太

近年、アートは大きな変動の只中にあります。かつては美術館やギャラリーで鑑賞されるものだった「芸術」は、各地でのイベントやフェスティバルとして、より身近な「アート」へと変貌を遂げてきました。こうした状況において実際の現場での作品もまた大きな変質を被っている一方、こうした変化のもつ意味が批評的・理論的に検討される機会は決して多いとは言えません。 池田剛介による新著『失われたモノを求めて――不確かさの時代と芸術』は、現在の変動するアートの状況において「作品」はいかに可能かを原理的に問い直す意欲作です。今回のトークでは本書を起点に、現代美術にも造詣の深い気鋭の美学研究者・星野太をゲストに迎え、モノ=作品の可能性をめぐって討議を行います。
日時:2019年3月12日(火) 18:30 - 20:30(開場18:00)
場所:MEDIA SHOP
参加費:1,000円

池田剛介(いけだ・こうすけ)
1980年生まれ。美術作家。京都造形芸術大学卒業。東京藝術大学大学院修了。平成17年度文化庁新進芸術家在外研修員としてマサチューセッツ工科大学リスト視覚芸術センター滞在。平成27年度ポーラ美術振興財団在外研修員として台北滞在。国内外での作品発表を多数行う一方、批評誌などでの執筆を活発に手がけている。2019年3月、制作、発表、批評が交差するアートスペース「浄土複合」を、京都・浄土寺エリアにて始動。

星野太(ほしの・ふとし)
1983年生まれ。美学、表象文化論。金沢美術工芸大学講師。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。著書に『崇高の修辞学』(月曜社、2017)、共著に『コンテンポラリー・アート・セオリー』(イオスアートブックス、2013)、共訳書にカンタン・メイヤスー『有限性の後で』(千葉雅也・大橋完太郎との共訳、人文書院、2016)など。



『失われたモノを求めて 不確かさの時代と芸術』池田剛介

「モノからコトへ」時代の、その先へ 長編書き下ろしと7編の論考で探る、「作品」と「制作」の新たなる可能性
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現代美術のあり方が、芸術とは何かを問う内的な行為からその外にある現実社会への働きかけへと変化してきているいま、「作品」はどこへ向かうべきなのか--。芸術とは何か、作品とは何かを根本から問い続け、美術作家としてその時々の自身の答えを作品にあらわしてきた池田剛介による、待望の処女論集!
「ユリイカ」「現代思想」「早稲田文学」「POSSE」等に寄稿した2011年から2017年までの思考の軌跡と、それを束ねる長編書き下ろしで構成。カバー、表紙、扉には本書のために著者本人が制作した新作を実験的方法で印刷し、書物というモノの可能性を追求する。
自身も不確かな世界に身を置き、活動の継続方法を模索し続けてきたアーティストがたどり着いた、「制作」のあり方とは。モノを作ることを志す全ての人必読の、いまを生き抜くためのヒントに満ちた一冊。
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目次
ch1. 失われたモノを求めて
ch2. 干渉性の美学へむけて/祝祭・現実・遊び/虚構としてのフォームへ/セザンヌの中間地帯/保存と解答/クマと人とが出会う場で/カタストロフの傍に
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著者・池田剛介
1980年、福岡生まれ。美術作家。京都造形芸術大学卒業。東京藝術大学大学院修了。平成17年度文化庁新進芸術家在外研修員としてマサチューセッツ工科大学リスト視覚芸術センター滞在。平成27年度ポーラ美術振興財団在外研修員として台北滞在。
主な展示に「Malformed Objects」 (山本現代、2017)、「Regeneration Movement」(国立台湾美術館、2016)、「あいちトリエンナーレ2013」、「メルボルン芸術発電所」(ロイヤルメルボルン工科大学、2012)、「Vivid Material」(東京藝術大学、2008)など。国内外での作品発表を多数行う一方、批評誌などでの執筆を活発に手がけている。京都市在住。
www.kosukeikeda.net
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菊判・並製・帯
184頁・特色
ISBN: 978-4-909179-03-6 C0070
書籍設計:森大志郎
出版社:夕書房