増田展大『科学者の網膜』出版記念トーク
「19世紀末の科学者は写真に何を見ていたのか?」
佐藤守弘×門林岳史×増田展大
写真から映画へ、そしてテレビ、スマホやタブレットなどのデジタル技術へ――。私たちは、映像文化の発展をこのように考えています。ただ、この歴史からはこぼれ落ちている豊かな映像文化がかつてありました。

本書は、19世紀末を映像文化の転換点として位置づけて、映画へとたどり着かなかった/忘却された写真文化を、それに熱狂したフランスの科学者の姿を通して描き出します。

連続写真・グラフ・型どり・デッサンなどの新旧メディアと、医学や生理学、解剖学、心理学などが交差する地点で、科学者たちは映像技術の開発や応用にのめり込みました。19世紀末の科学者のそういった振る舞いや驚きと、いま私たちが最新の映像技術に向き合ったときの違和感や不思議な身体感覚の重なりを本書は指摘しています。

19世紀末フランスの映像実践にとどまらず、モーションキャプチャや3Dプリンタなどの現代の映像技術をも射程に入れた本書から、視覚文化史が内包するポテンシャルをどのようなものとして考えていけるでしょうか。

そこで本トークイベントでは、増田さんに本書を概説していただいたうえで、『トポグラフィの日本近代』で写真・絵画の近代を論じた佐藤守弘さんと、『ホワッチャドゥーイン、マーシャル・マクルーハン?』で「メディア」という概念そのものを分析した門林岳史さんのお二人に、本書から引き出すことができる論点などを語っていただきます。

フロアからの質問・発言も随時受け付けながらトークを進めます。お気軽にご参加ください。
日時  2017年5月13日(土)16:00スタート(15:30開場)
場所  MEDIA SHOP

登壇者 佐藤守弘(京都精華大学)
    門林岳史(関西大学)
    増田展大(立命館大学・京都精華大学)
料金  500円
予約  メディアショップにて受付。
    mediashop@media-shop.co.jp/075-255-0783
*当日参加も受け付けますので、お気軽にお越しください。
佐藤守弘(さとう・もりひろ)
京都精華大学デザイン学部教授。専攻は芸術学、写真史、視覚文化論。著書に『トポグラフィの日本近代』、共訳書にジェフリー・バッチェン『写真のアルケオロジー』(ともに青弓社)、共著に『記憶の遠近術』(芸術新聞社)など

門林岳史(かどばやし・たけし)
関西大学文学部准教授。専攻はメディア論、エピステモロジー研究、表象文化論。著書に『ホワッチャドゥーイン、マーシャル・マクルーハン?』(NTT出版)、論文に「ポストメディア時代の身体と情動」(大澤真幸編『身体と親密圏の変容』所収、岩波書店)など

増田展大(ますだ・のぶひろ)
立命館大学・京都精華大学など非常勤講師。専攻は美学・芸術学、映像メディア論、視覚文化論、科学史。共著に『映像文化の社会学』(有斐閣)、『マンガ研究13講』(水声社)など